個人的2ミックス(定位感)分析(分厚いヴォーカルコーラス)~『宇多田ヒカル/ Automatic』~
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個人的にJ-POPの曲の2ミックスの定位感等をしっかりと意識して聴いた事はほとんど無かったが、なんとなくアルバム『宇多田ヒカル / Utada Hikaru SINGLE COLLECTION 』に収録されている曲の内、数曲をあらためてじっくり聴き各楽器の定位等を自分なりに分析してみた。
この記事では、アルバム2曲目”Automatic”の2ミックス(定位感)の個人的分析に関して触れて行く。
ヴォーカルや各楽器の定位感は、あくまでも素人の個人的な分析です。また、プロが使用するような高性能なヘッドフォンを使用している訳ではないので、所々に誤りがある可能性があります。あらかじめご了承ください。
『宇多田ヒカル/ Automatic』 全体的な定位感
上記画像が、『宇多田ヒカル/ Automatic』 を聴いて自分が感じた各楽器の定位感(曲初めのスクラッチ音や曲中に時折入るメインヴォーカルの後ろのコーラスを載せ忘れてしまった。また、著者の耳では聴き取れなかった音がまだ何種類かあるかもしれない)を表したものになる。
この”Automatic”を改めてじっくり聴いてみてまず感じたのが「ヴォーカルコーラスが凄く厚い」と、言う点だった。そして、「サビ前やサビ中(シンセサイザー等)に思っていたよりも多くの音が入っていた」事に気付いた。
シンセサイザー(Synth)
Synth 1
曲頭から鳴っている高音域のメインシンセ。L chに寄った位置に定位しているが、完全に振り切っている訳ではないように感じる(”L 70~85″程か?)。
Synth 2
Aメロに入る直前等で聴けるシンセ。センター、広めに定位している。
Synth 3
サビで入っているシンセ。Synth 1と同様、L chにかなり振り切っている。
Synth 4
サビでほんの一瞬鳴っている。鳴っている時間が短く、ヒット系(?)のシンセかエレキギターか?(もしかしたら、どちらでも無いかもしれない)しっかり判断できなかった。
エレキギター(E. Gt)
E. Gt 1〈クランチ~オーヴァードライブ×ワウ〉
曲の頭からL chで鳴っているエレキギター。音の設定は、クランチ~オーヴァードライブ×ワウ。おそらく”L 100″に振り切っている。ピッキングの強弱でなのか?曲の初めの方では割とクリーン寄りの音だが、曲が進むに連れてだんだん歪みが強くなっているように聴こえた。
E. Gt 2〈クランチ~オーヴァードライブ×ワウ〉
E. Gt 1と同じような設定のエレキギターが、位置関係的に先程のE. Gt 1と対極になる位置で鳴っている。おそらく、こちらも”R 100″に振り切っている。こちらも、曲の初めの方では割とクリーン寄りの音だが、曲が進むに連れてだんだん歪みが強くなっているように聴こえた。
E. Gt 3〈ディストーション〉
曲の終盤になってL chに出てくるエレキギター。
キーボード(Key)
楽曲中で終始鳴っているキーボードは、センター中心に割と広めに定位しているように聴こえた。
ドラム(Dr)
スネアには、メインで鳴っているスネアと各サビ前に入るスネア(?)の2種類があった。また、楽曲途中にワンポイントでL ch寄りのドラムが入る。
ヴォーカル(Vo)
冒頭でも触れたが、この”Automatic”を改めてじっくり聴いてみてまず感じたのが「ヴォーカルコーラスが厚い」と、言う点だった。
メインヴォーカルはセンターに定位し、所々で左右チャンネル(おそらく、それぞれ”L 100″と”R 100″に定位)に振り分けられたヴォーカルが重ねられている。