低域・高域のレベル調整可能”KRK ROKIT 5″( モニタースピーカー)〈レビュー〉

KRK ROKIT 5 (RP5G3)は、様々なDTM製品を取り扱うKRKから発売されているペア3万円程度で購入可能なモニタースピーカーだ。モニタースピーカーはDTM・宅録を行う上で必須ではないが、ヘッドフォンのみでモニターするよりも全体のバランスを掴んだりする意味で無いよりはあった方が良い。
この記事では、著者が実際に購入し使用しているKRK ROKIT 5のレビューに関連して「KRK ROKIT 5を選んだ理由」から「KRK ROKIT 5の基本的なスペック」、「KRK ROKIT 5の各パーツ」、「特筆すべき点(機能)」まで触れて行く。
KRK ROKIT 5を選んだ理由
モニタースピーカーと言っても種類が多くかなり迷ったのだが、最終的にはKRK ROKIT 5を選択した。初めてのモニタースピーカーにこのKRK ROKIT5を選んだ主な理由は、以下の3つ。
- デザイン(色)が好きだった
- 再生周波数帯域が広かった
- ヒップホップ系で使用しているトラックメイカー(プロデューサー)が多い気がした
デザイン(色)が好きだった
デザインに関しては完全に個人個人の好みの問題になってくるが、 個人的にはKRK ROKIT5のデザイン(色)が好きであった。
再生周波数帯域が広かった
初めてのモニタースピーカーにこのKRK ROKIT5を選んだ理由には、「デザイン(色)が好きだった」と、言った点以外に(この後詳しく触れるが)幅広い周波数特性がある。
ヒップホップ系で使用しているトラックメイカー(プロデューサー)が多い気がした
サウンドレコーディングマガジンのコーナーの1つ、BML(ビートメイカーズラボ)なんかを見ていると、割とKRKのモニタースピーカーを使用しているトラックメイカー(プロデューサー)を多く見かけたような気がする。その辺にも少なからず影響された。
KRK ROKIT 5:基本的なスペック
KRK ROKIT 5の基本的なスペックは、以下のようになる
- 形式:2Way、アクティブモニタースピーカーシステム
- 低域:5″ Aramid Glass Composite woofer、 高域:1″ soft dome tweeter
- 周波数特性:45Hz – 35kHz、
- Max Peak SPL:106 dB
- パワーアンプ:クラスA-B 50W
- 入力コネクター:RCA、1/4″ TRS、XLR
- 寸法:230mmx185mmx282mm
- 重量:6.4kg
(amazonより)
45Hz~35kHZの幅広い周波数特性
KRK ROKIT5における周波数特性は45Hz~35kHzとなっている。
例えば(フラットな音と言われるYAMAHAシリーズの)YAMAHA HS5Wの場合、周波数特性は54Hz-30kHz。MACKIE CR3の場合も周波数特性は80Hz~20KHzとなる。
例として挙げた上記の2点と比較してもKRK ROKIT5の方が低域・高域ともに他の2点より幅広い周波数帯域をカバーしている事が分る。
KRK ROKIT 5:各パーツ
接続(入力コネクター)部分
(裏面①)
KRK ROKIT 5の入力コネクターは、以下のようになる。
- RCAピン ×1
- フォーン入力 ×1
- XLR(マイク)入力 ×1
コントロール部分
KRK ROKIT5には、モニター音を周波数別に音量コントロール(イコライジング)出来るつまみが本体背面に取りつけられている。
調節できるパラメーターは、以下の3つとなる。
- LF LEVEL ADJUST
- HF LEVEL ADJUST
- VOLUME
LF LEVEL ADJUST
低域のモニター音量を調整できる。-2dB~+1dBの範囲で調節可能。
HF LEVEL ADJUST
高域のモニター音量を調整できる。-2dB~+1dBの範囲で調節可能。
VOLUME(ボリューム)
その名の通りモニター音量(マスターボリューム)を調整できる。-30dB~+6dBの範囲で調節可能。
電源プラグ等
(電源プラグ部分)
電源プラグ部分。アウトボード機材ではよくある3ピンタイプとなっている。他、特に変わった事は無い。
サイズ、重量に関して
KRK ROKIT5のサイズは、230mm x 185mm x 282mmとなっており、 正直な感想として「宅録で使用するには若干大きい」気がする。重量に関しても、1個1個が結構重く感じる。
KRK ROKIT 5の特筆すべき機能
大きい音を出せない環境で試す価値アリ?低域を絞る”LF LEVEL ADJUST”
KRK ROKIT 5の特筆すべき機能の1つとして、先ほどもチラッと触れたLF LEVEL ADJUSTがある。
あまり大きな音を出せない環境では対策として、「LF LEVEL ADJUSTを操作する」と言う方法がある。LF LEVEL ADJUSTを-(マイナス)方向に操作すれば低域の音量を多少は(あくまで気持ち程度と思っておいた方が良いかもしれない)抑える事が出来る。逆に高域を押さえたい場合はHF LEVEL ADJUSTのつまみを-(マイナス)方向に絞る。
やはり、低域の音(ベース、ベースドラム等)は壁を挟んでも結構響く場合が多い。基本の音量に気をつける事はもちろんだが、低域を絞るだけでも多少の違いが出る事はある(とは言え、先程も触れたが-2dBまでなので、気持ち程度に考えておいた方が良い)。